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IT経営とは

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「上手にITを活用して競争優位・経営力強化を実現する経営」のことです。

経済産業省:IT経営HPより(経済産業省HPより)

この「IT経営」という言葉は、経済産業省が使い始めた言葉。同省のホームページでは、次のように定義づけされています;

『IT投資本来の効果を享受するためには、目的なく、単に現業をIT化するだけでは、不十分であり、自社のビジネスモデルを再確認したうえで、経営の視点を得ながら、業務とITとの橋渡しを行っていくことが重要です。
このような、経営・業務・ITの融合による企業価値の最大化を目指すことを「IT経営」と定義します。(原典URL http://www.it-keiei.go.jp/about/index.html )

 

 

少し難解な言葉なので、イメージが湧きにくいかと思いますが、もう一つ、参照して頂きたいものがあります。それは、かつてNPO法人 ITコーディネータ協会のサイト上に記載された「IT経営」に対する次のような定義です。

 

「IT経営」とは、経営戦略・経営革新の実現のために、次に例示するような、ITを高度に活用する経営スタイルを指します。

 

業務プロセスの再構築にITを活用した顧客満足や生産性の向上

○ ITを活用した事業継続やサプライチェーンの維持などリスク分散化等災害対応力の強化

○ 取引・顧客情報などを利用した営業・マーケティングの改革、新製品や新サービスの開発

○ ネットワークインフラ整備による社内、遠隔地、モバイル環境でのコミュニケーションの充実

○ ノウハウの蓄積・共有による人材の強化、ビジネスの付加価値の向上

○ 業務プロセス全体の可視化によるマネジメントの高度化

○ ITの活用による新たなビジネスモデルの構築

○ その他、ITの活用による企業競争力強化 など

 

少し具体的な表現になってきましたので、イメージが湧いてきたのではないでしょうか?!

 

基本的には、何も特別な仕掛けを使ってマジック経営を行うわけではありません。IT経営の本質は、従来経営者が追及してきた「いかに早く、安く、高品質のものを、お客様が欲しいときに、欲しい数量と品質のものを、適正な価格で提供できるか」という姿勢を変える必要は何もないのです。

 

強いて言えば、新しい道具・・・私どもが言う場合は“IT”という情報技術・・・をうまく活用して、少しでも早く経営目標を達成させるという経営を行うことをいうわけです。

 

だからといって、経営者の立場からしますと日々の運営に時間を取られ、ITの勉強などをやってる時間が惜しいくらいでしょう。

そこで、登場するのが、ITコーディネータという人物。。。

 

経済産業省は、日本の中小企業が海外の中小企業と比べてIT活用がずいぶん遅れていると判断。

2002年から推進資格として「ITコーディネータ」という資格認定制度を創り、中小企業の不足しているIT活用能力の補完をさせる仕組みを構築したのです。

以下に、その「ITコーディネータ」なるものがどういう人物なのか、ということを記述しておきましょう。

 

 

ITコーディネータ (以下、ITC) とは

 ITコーディネータ(Information Technology Coordinator)とは、「経営者の立場に立って、経営とITを橋渡しし、真に経営に役立つIT化投資を推進・支援するプロフェッショナル」

この定義にもあるように、ITコーディネータは明確にITユーザーである経営者の立場に立って、経営者に分かる言葉で経営に役立つIT投資の有り方をアドバイスすることを義務づけられた資格です。

「『IT投資ありき』ではなく、経営を変えるためにこそITがある」という理念のもとに、世界からベスト・リファレンス(国際的な評価基準)を積極的に取り入れつつ、ITを基盤にした21世紀のわが国企業の国際競争力の向上を目的に、1999年6月の通商産業省(現経済産業省)の産業構造審議会、情報産業部会、情報化人材対策小委員会の提言に基づき創設された資格制度です。

そして、私たちITコーディネータは以下の規定・規範に基づき行動します;

  • 【ITコーディネータ倫理規定】 http://www.itc.or.jp/about/rules/
  • 【ITコーディネータ行動規範】 http://www.itc.or.jp/about/standard/

ITCの使命

(1)経営改革の支援
最近の経営環境の変化は大きく、企業間の競争はますます激しさを増しています。
その大きな要因は顧客要求の変化、技術の進歩、中でもインターネット、デジタル化に代表されるITの急速な進歩による経営のスピード化およびWebマーケティング等による商取引環境の劇的変化と言われています。

ITCは経営者と経営環境変化についての認識を共有するとともに、革新的な経営戦略の策定支援、経営戦略目標を達成するための戦略的IT化投資支援を通して、経営改革を支援していく使命を担っております。

(2)経営とITを結ぶ人材
IT利活用の成功の前提として、経営者自らがITを経営の問題としてとらえること。すなわち、今後の企業経営には、ITの重要性の認識と、その活用に向けた経営者のリーダーシップが必要とされます。

しかしながらIT環境の変化は激しく、経営者が常に経営状況とITの状況を把握することは容易なことではありません。結果としてIT化投資が非常に非効率なまま行われていることが多々あります。
こうした非効率なIT化投資を解消することもITCの使命です。

ITCは経営者の思いや企業理念、企業価値観を理解・把握し、経営者の立場に立って、経営とITを橋渡しして、真に経営に役立つIT化投資を推進・支援するプロフェッショナルなのです。

ITC思考プロセスの特徴

(1)「経営戦略」の重要性の認識
企業が厳しい競争に打ち勝ち、成長発展していくためには、外的環境変化に対応した経営改革が必要です。
あるべき経営の姿を描き、現状との差をよく認識し、その差を克服するための経営戦略が重要となります。

このような認識に立って、経営改革をITの利活用で実現するために、経営戦略からIT戦略策定、IT資源調達、IT導入、ITサービス活用まで一貫して進める手順を「ITCプロセス」と呼び、これを支援する専門家がITCなのです。

(2)指導原理は「経営戦略との整合性」
ITCプロセスは、「経営戦略」から「ITサービス活用」まで5つのフェーズで構成されますが、各フェーズを通して常に経営戦略とその具体的実施内容との整合性をチェックしながら進める必要があります。

経営戦略と乖離している場合は、プロセスをさかのぼって、経営戦略と整合するよう実施策の修正を行います。

ITCの保有能力

 従来、ともすればフェーズごとの支援者が異なり、実施策の一貫性を欠き、当初の経営戦略が必ずしもIT導入、活用フェーズに反映されないという問題が指摘されてきました。
そのような背景で創設されたITCは経営者の立場に立ち「経営戦略からIT導入、活用」まで一貫して経営とITの橋渡しを行う専門家です。

ITCが上に述べたITCプロセスを効果的に実施するため、ITCはITを活用した戦略の立案とその実行に関するスキルに加え、次のようなスキルを活用します。

(1)経営者の経営改革推進を支援
経営者の思いを理解し、経営者と経営戦略について検討できるスキルを有し、経営戦略を実現するために必須となるITの活用の重要性を経営者が理解できる言葉で説明します。

大企業においては、ITCが経営戦略策定にかかわる濃淡はさまざまですが、経営戦略について十分に理解し、経営戦略を実現するために必須となるITの活用について、経営者に提言、進言し、IT活用の価値について経営者の納得を得て、施策を推進します。

中堅中小企業においては、経営戦略策定から支援する場合が多くなります。その場合は、ITCは経営戦略の展開実行までを含め支援します。

(2)ステイクホルダーとのコミュニケーション
ITCが実際に活動する際には、経営者をはじめとする企業内外各層のステイクホルダーと、経営戦略あるいは戦略的IT化について、十分にコミュニケーションをとり、ときには説得し、合意を得る必要のある場合が発生します。

そのため、ステイクホルダーとの間の効果的なコミュニケーションを形成します。

こんな場面で活用して下さい!

 

●ユーザーの立場に立った信頼できる相談相手が欲しい時

「ユーザーの立場に立った信頼できる相談相手がいない」

「『IT投資ありき』ではなく、ユーザーの立場に立った提案が欲しい。」
「パッケージの提案があるが将来を考えこれがベストなのかを社内で判断できない。」
「見積書が出てきたが、適正な価格なのか相談する相手がいない。」
「システム提案に終始し、本当にやりたいことに対する的確な提案がほとんどない。」
「経営改革につながるIT投資なのかを筋道を立てて説明してもらえない。」

こうした多様なニーズを持つ様々な規模のITユーザーの不満に対して、タイムリーかつ的確に応えてゆける人材を社会に提供し、ITユーザーが効果的なIT投資を実現できる社会をつくること。これが、ITコーディネータ制度が目指している姿です。

●経営に役立つIT化を経営者の分かる言葉で話せる人が欲しい時

「ITに詳しいプロフェッショナルは数多くいるが、経営者に分かる言葉で本当に経営に役立つIT化について説明し、指導してくれるプロフェッショナルがいない。」
こう感じておられる経営者は多いと思います。

ITコーディネータは、今まで経営者が求めていたこのようなニーズに応えてゆける人材の育成と社会への提供を目指しています。

■経営とITが分かるプロフェッショナルを必要な時に必要なだけ使いたい時

「ITの専門家を社内で育成したい。」多くの経営者は、こうした希望を持っています。しかし、こうした専門家を社内に育成するには、時間とコストがかかり、全ての 企業が社内に専門家を育成し維持してゆくことは困難です。

ITコーディネータ制度は、社内で育成したい人材に資格を取得していただくことで、社内人材育成にも活用できますが、「社内に人材育成を行う余裕がない」「まだ人材を育成できていない」と感じておられる経営者は、システムの入替えや大規模なIT投資を行う時などに、投資リスクを軽減したり、投資効果を高めるために、外部の専門家であるITコーディネータを活用することをお奨めします。

欧米では、こうした専門家が既に存在し、民間企業や行政が活用しています。わが国 でも、ITユーザーが柔軟な経営をできる環境を社会に提供すること。ITコーディ ネータは、こうした社会を目指しています。