GEIT?
 この文字列を見て、またIT屋が使う新種の英字4文字略語かと辟易される方が 大多数だと思います。
 GEIT(Governance of Enterprise Information Technology:ガイトと読む)は、 事業体のITガバナンスを意味し、事業体(組織)が利害関係者に対して価値を 生み出す活動において、ITを前提とする仕組み全体のことです。
GEITの専門資格として、ITガバナンスの原理や実践に豊富な知識と経験を持つ 専門家向けのCGEIT(Certified in the Governance of Enterprise IT)資格が、 2008年にISACA®によって創設されました。
日本語では「公認ITガバナンス専門家」と称し、登録されています。
GEITは、日本では経済産業省が2004年から中小企業向けに推進して、我々 ITコーディネータがその専門家とされてきた「IT経営」(今は、攻めのIT経営)が ほぼ同義語と言えるでしょう。
 「ITガバナンス」という言葉が認知され始めたのは、それ程古いことでははない と思います。
しかし、コンピュータを上手に利活用して事業に貢献するという考え方は、 昔コンピュータが使われ出した頃からあったものです。
ITガバナンスまでは、CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)まで 日本の組織だと情報システム部門の担当役員または、情報システム部長までが 主体となって取扱うという考えです。
GEITは世の中の変化に応じこれを拡張して、経営トップが取扱う概念となり、 コーポレートガバナンスと一体となって、利害関係者に対して、価値を創造する ものとなっています。
 高度情報化社会となって、ITが世の中全ての活動に不可欠のものとなった現在、 GEITは、経営トップが当たり前に身に付けるものとなったと言うことです。
 思えば40年前、ぼんやりとでしたが、現在の高度に発展した情報化社会を 夢に見て、大学でITを利活用する学問を学んでいたことが、今現実の世界と なっています。
何か不思議な感覚です。
元村